南部菱刺の買取り相場はオークションではいくらなの?
南部菱刺が、自宅のタンスに眠ったままになっていませんか?
南部菱刺を売る事を検討しているのなら、まずはその買取り相場を知る事から始めましょう。
ネットオークションで売るケースを調査してみると、平均相場は45,000円程度です。
中古の最高値は南部菱刺のもんぺで139,800円で売る事ができています。
逆に最安値は南部菱刺のリメイク品のバッグで1,000円。
こういったリメイク品も数多く出品されている為、平均相場が下がっている可能性大です。
これらの値段はもちろん目安に過ぎませんので注意してください。
南部菱刺を高値で売るのならその真価がキチンと分かる着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
店なら無料で査定してくれるので、提示額に満足の場合に限り売る事を考えてみましょう。
南部菱刺の特徴を徹底解説
青森県東南部や岩手県南部地方を中心に伝わる伝統工芸の南部菱刺は、刺し子と同じように布に糸を刺して作られていて、簡単に説明すると刺繍のようなものになります。
主に青森県東部の三戸・五戸・七戸・上北町・館・下田・市川地方で刺されていて、この南部菱刺は「津軽こぎん刺し」や「庄内刺し子」と並ぶほど人気のある刺し子となっています。
その歴史は今から約300年以上前の江戸時代にまで遡ります。
農民は麻と木綿しか着ることを許されていない時代がありました。
特にこの地方は厳しく寒い冬が訪れる地域で、その中でも麻しか着ることができなかった農民たちの知恵が、この刺繍を生み出したとされています。
その始まりは、野良着である麻の織り目から風を通すのを防ぐ補強、保温のために埋めていくことから始まっていきました。
当時の南部藩の農民は貧しく、藍色に染める前の麻はとても安く手に入れることができたため、その麻に黒糸でひし型の中に様々な模様を刺していったことで南部菱刺が生まれます。
この作業は冬の女性たちの手仕事にもなっていました。
それから、明治時代になり鉄道が開通したことで色とりどりの木綿糸や毛糸も手に入りやすくなると、これまでの黒から一転して自分たちのために様々な色を使った模様を刺すようになっていきました。
この時代は、主にエプロンとなる前垂れが中心となって作られていたようです。
嫁入り前の女性たちが夜になると集い、囲炉裏の周りを囲んで刺していくのを楽しみにしている人も多く、丁寧に前垂れや足袋などに自分たちの個性ある色や模様を刺していました。
模様は、南部の自然をそのまま表現したかのような刺し方も多く、独特な色合いと合わせて楽しむのが主流となっています。
そこでセンスの良いものや器用なものはアピールの場となり、腕の良い女性は良いところに嫁ぐことができるとも言われていました。
色のバリエーションや刺し方に特徴があるということで、徐々に南部菱刺として定着していきました。
また、南部菱刺と津軽こぎん刺しはとても似ているものと認識されていますが、根本的に刺し方が異なり、南部菱刺は偶数を拾っていき、津軽こぎん刺しは奇数目を拾っていく方法となります。
近い地域であっても、このように異なる点がある南部菱刺は現代でも貴重な物として取り扱われているのです。
南部菱刺を高値で売るコツ
自宅にある南部菱刺を少しでも高値で売るのなら、汚れやしわ、虫食いなどがないか確認してみましょう。
他にも、きちんと南部菱刺の知識を持っている人に評価してもらうことが大切です。
価値のあるものは、その真価が理解されなくては正しい価値で売ることができません。
その点、着物買取店には、着物への造詣の深い鑑定士がいるので安心です。
店は宅配での買取りや訪問買取りもしてくれるので忙しい方にも人気です。