越後縮の買取り相場はオークションではいくらなの?
麻織物の中でも有名な越後縮を売るのなら、買取り相場を知っておく事が大切です。
ネットオークションで越後縮の相場を調べてみると、中古の最高値は男性用の単衣で17,500円でした。
逆に最安値は羽織が11円からあり、価格に相当の幅があります。
もちろんこれらの数字は目安に過ぎません。
越後縮を高く売るのなら、その価値が十分に分かる着物買取店に見てもらうのが一番です。
こういったお店は無料査定に応じてくれるので、買取り額に満足なら売る事を検討してみましょう。
越後縮の特徴を徹底解説
越後縮とは新潟県南魚沼市や小千谷市などを中心に生産されている織物です。
元々魚沼や古志の地域で作られていた織物でしたが、1995年に小千谷縮や越後上布が重要無形文化財に指定されたことをきっかけに、新潟を代表する織物として周知されるようになりました。
参考越後上布の買取り
越後縮は苧麻という植物の皮を原料にしていますが、繊維を細かく裂いて糸にしていき地機で織り上げていく技法が特徴となっています。
麻織物ですので普段着に近い感覚で着用する着物となっていますが、帯を工夫すると様々なシーンで楽しむことができるでしょう。
江戸時代初期の頃は明石の浪人堀将俊が改良品を創案し、将軍家の御用品とされていました。
それから武士の式服に着用されるようになり、18世紀後半まで高級衣料と扱われ日本全国に普及していたと言われています。
【越後縮の生産工程】
- 図案・設計
かすり模様の形やデザインを決めます。 - 撚糸
地の経糸をはじめかすり模様の経糸と緯糸をより合わせていきます。 - 強撚糸
地の緯糸に「しぼ」を出すため強いよりをかけていきます。 - 染色
糸の汚れを取り、図案通りの色になるよう染料で染めます。 - かすり作り
かすりの経糸・緯糸に印をつけて、手括りや手擦りこみなどの技法を使って図案の模様が出るよう色づけ・調整していきます。 - 機まき
図案通りになるよう経糸・緯糸それぞれの位置を確認しながら強く巻き上げます。 - 機織り
経と緯のかすり模様を丁寧に合わせて織り上げていきます(出機でも行う)。 - 湯揉み
布地にしぼを出すため、お湯の中に入れて手で揉みます。 - 雪さらし
布地を雪の上にさらしてオゾン作用による漂白を行います。
漂白によって白地とかすり模様を綺麗に仕上げられます。 - 仕上げ
布地の汚れを落とし、決められた長さに布巾を整えて巻き上げます。
このように越後縮は手間のかかる作業工程と丁寧な手法により、着物業界の中でも最高級品の織物です。
江戸時代では贅沢品と扱われ、一度「奢多品禁止令」の対象になったことがあるくらいです。
今では「東の越後、西の宮古」と呼ばれる程越後縮の価値が評価され、日本を代表する織物と言っても過言ではありません。
越後縮を高値で売るコツ
越後縮を高値で売るためには、所有している着物や帯の状態を確認してみましょう。
越後縮は上質な麻で生産された織物で、あえて布地にシワを施しているのを特徴にしています。
しかし、麻はシワができやすい素材でもあるので長年タンスの中に仕舞いこんでいると、畳みジワがついてしまう可能性もあるで注意が必要です。
定期的に越後縮をタンスから出して陰干しする、もしくは着物店でメンテナンスしてもらうようにしましょう。
また、買い手に着物の価値が分かるお店を選ぶのも高値で売るコツの一つです。
その点、着物買取店なら、着物への深い知識を持った査定員がいるので安心です。
宅配買取りや訪問査定にも対応しているのもこういった店の魅力です。