足利銘仙の買取り相場はオークションではいくらなの?
栃木県の足利で作られている足利銘仙の着物を売る事を考えているのなら買取り相場を知る事が大切です。
手軽に活用できるネットオークションで調べてみると、中古の最高値は足利銘仙の単衣が4,228円、ハギレが500円からあります。
足利銘仙は出品数そのものが少ないのでこれらの数字は目安に過ぎません。
足利銘仙を高値で売るのなら、着物全般への深い知識を持った鑑定士のいる着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
こういった店の査定は無料なので、買取り額に満足なら売る事を考えると良いです。
足利銘仙の特徴を徹底解説
足利銘仙は栃木県足利で絹を先染めした平織物のことを言います。
江戸時代中期頃から生産されていたと言われており、もともとは太織りという名前で知られていたようです。
廃棄処分される玉繭や屑繭からとれる太い糸を緯糸に使った平織物で、厚地で丈夫な事が特徴でした。
江戸時代後期に入るとこの太織りが庶民に広まり、普段着や略式などの晴れ着として武士が着用するようになりました。
この頃から太織りの「太」が「肥える」を連想させ、女性の着物には不向きだったことから「銘仙」という名前が用いられるようになったと言われています。
参考銘仙の買取り
江戸時代後期から明治時代にかけては縞柄が主流でしたが、明治時代後期から大正時代に入ると縦糸と緯糸の糸をあえてずらし色の境目をぼかして柔らかく見えるような銘仙がはやりました。
大正2年には「解し織り」が根岸藤平と関川粂蔵によって特許出願24612号となり、現在は栃木県の伝統工芸品に認定されています。
銘仙の主な産地は伊勢崎銘仙、秩父銘仙、八王子銘仙、桐生銘仙、足利銘仙の5大産地が有名です。
足利産地の銘仙は、合理的な生産法を作り、安価で洗練されたデザインである銘仙を供給することが可能になりました。
更に一流の日本画家である伊東深水や山川秀峰に足利銘仙を着た美人画を描いてもらい、葉書やポスターにしたことから全国にひろまりました。
足利銘仙は明治中期の学習院に通う女子生の制服にしたことをきっかけに女子生の間ではやり、瞬く間に広まったという経緯もあります。
銘仙の技法は最も基本的な染織りが手法となっており、自由な模倣で染め上げた経糸に一色の緯糸を打ち込む技法を使っています。
経糸に打ち込んだ仮の緯糸を解しながら本緯糸を打ち込む手法から「解し織」とも呼ばれています。
曲線模様を自由自在に表現できる先織り平織りで、非常に画期的な技法で大量供給を実現させることができました。
足利銘仙を高値で売るコツ
足利銘仙の着物を高値で売るためには、品質の良さだけでなく汚れや傷などがついていないことが重要視されてきます。
また、足利銘仙の価値がきちんと分かる買い手に売る事も重要です。
その点、着物への深い知識を持った着物買取店なら安心です。
店は出張での買取りや宅配査定も行うので人気を集めています。